監督:山崎貴主な登場人物(俳優)役柄
一色正和(堺雅人)ミステリー作家。
一色亜紀子(高畑充希)正和の妻。旧制中村。
一色宏太郎(三浦友和)正和の父。
一色絵美子(鶴田真由)正和の母。
大河原キン(中村珠緒)一色家の家政婦。
本田(堤真一)正和の編集担当。
本田里子(市川実日子)本田の妻。
本田浩子(粟野咲莉)本田の娘。
ヒロシ(ムロツヨシ)里子の同僚。
女将(薬師丸ひろ子)小料理屋「静」の女将。
瀬戸優子(吉行和子)昨年亡くなった近所のおばあさん。
優子の夫(橋爪功)優子の夫。
稲荷刑事(要潤)鎌倉警察署心霊捜査課刑事。狐の血を引く。
川原刑事(大倉孝二)鎌倉警察署心霊捜査課刑事。母親は人間で父親は河童。
恐山刑事(神戸浩)鎌倉警察署心霊捜査課刑事。降霊術で捜査する。
大仏署長(國村隼)鎌倉警察署署長。
金満麗子(瀬戸たかの)和夫の妻。何者かに殺される。
金満和夫(木下ほうか)麗子の夫。
死神(安藤サクラ)死神。
貧乏神(田中泯)貧乏神。
新婚旅行の帰り、一色正和が運転する車内で、亜紀子が作家の妻になる不安を話すが、正和が勇気づける。 自宅に着くと正和は、鎌倉は不思議な所で、東京とは時間の進み方が違うと話す。
(タイトル『DESTINY 鎌倉ものがたり』)
編集担当の本田が原稿を取りに家に来るが、正和は行き詰まっていた。
亜紀子が時間稼ぎをするが、正和は鉄道模型で遊びだす。
すると正和が閃いて原稿を完成させる。正和と亜紀子は家の外で本田を見送り、門を入ると河童が庭を横切る。
驚く亜紀子に正和は、鎌倉は昔から妖気が溜まり、人間と妖怪が共存していると話す。怖くなった亜紀子は一人でトイレに行けなくなる。
正和が出かける際に亜紀子に「納戸には絶対入ってはいけない」としつこく言う。物音がしたので、亜紀子は納戸の戸を開けると、部屋いっぱいに鉄道模型や魔物の掛け軸や彫刻のような物があった。
棚の上から古い原稿用紙が落ちてくる。亜紀子が振り向くと、老婆が立っていて悲鳴を上げる。
老婆は代々一色家に仕える家政婦のキンで、亜紀子に家事を教えるために来たのだ。亜紀子は、アルバイトで原稿を取りに来て、正和と結婚することになったとキンに話す。
正和はまた鉄道模型を買ってきたので、亜紀子は呆れる。納戸で発見した原稿を正和に見せると、天才作家の甲滝五四朗の未発表の絶筆で、正和は驚く。
キンを送った帰り道、正和は亜紀子に、キンの年齢は計算では130歳を越えると話す。夜道の脇に、魔物の市場の「夜市」があった。
亜紀子は魔物をコスプレと勘違いして盛り上がる。
赤い手の魔物が亜紀子に、松茸を格安で売る。亡くなった近所の瀬戸優子が正和に声を掛ける。優子は、夫を遺してあの世に逝けないので、死神に「幽霊申請」を頼んで、幽霊で残っていると話す。
次の朝、亜紀子は夜市で買った松茸で味噌汁を作る。
正和が味噌汁を食べた直後に倒れ、口から魂が抜け出て行こうとする。キンが正和の魂の背中を箒で叩くと、魂は体に戻る。夜市で買ったのは「魔界松茸」で、食べると体から魂が抜けやすくなるのだ。甲滝の原稿にも書いてあった。味噌汁の味見をした亜紀子の口からも、魂が抜け出かけて呑み込む。
一色家に鎌倉署の稲荷刑事が来て、正和に心霊捜査課の捜査への協力を依頼する。正和が現場に行くと、金持ちの金満麗子が殴られて死亡していた。
恐山刑事が麗子の霊を呼び、稲荷啓二や大仏署長が尋問するが、後ろからやられたので犯人を見ていないと言う。
正和と刑事達は。別居している麗子の夫の金満和夫のアパートに行く。大家は、事件の時刻に和夫は2階の部屋にいたと言う。正和達が部屋に行くと、窓のすぐ下に江ノ電が走っていた。
正和は、窓から電車の屋根に飛び乗り、和夫のアリバイを崩す。
正和は、殺人事件解決の新聞記事を亜紀子に見せて自慢する。夫婦は愛していると限らないと正和が強調するので、その理由を亜紀子が尋ねると、正和は答えたくないと言う。正和は女将の小料理屋「静」に行って飲む。
その帰り道、正和は瀬戸優子と夫と死神に会う。3人はこれから一日に一度、丑の刻に現れる駅から発車する、黄泉の国行きの電車に乗るところだった。正和は死神に頼み、列車の出発を離れた場所から、亜紀子を連れて見学する。瀬戸夫妻が乗った江ノ電は霧の中に消える。
電車に乗って瀬戸夫妻が旅立つのを見た正和は、子供の頃、大学教授の父一色宏太郎が調査旅行に出かけると、母一色絵美子が甲滝五四朗の家に行くのを目撃して、夫婦の愛に不信感を持つようになった、と亜紀子に話す。
病院に正和が見舞いに行くと、本田は1か月の命で、家族を心配していた。正和は本田に、死神に 交渉して幽霊申請するといいと教える。
亜紀子は正和の好物のエボダイを焦がし、正和は原稿にコーヒーを溢し、原稿がキャンセルになり、電灯が落ち、と悪い事が続く。キンが悪い物に憑りつかれたと言う。
正和が竹刀で天井を突くと、貧乏神が落ち来て、キンが縛る。
貧乏神は殺人事件の豪邸に憑りついていたが、正和が金持ちと思って来たのだ。
家から出て
いけと言う正和に、亜紀子は「腐っても神様だから」と食事を振舞う。貧乏神は優しくされたのは初めてだと泣く。
再び病院に行った正和は、亡くなった本田と死神を見る。本田は死神に幽霊申請を交渉するが、最近幽霊申請が多く、幽霊になる生命エネルギーを故人の周りの人間からもらわなければならないので、妻娘の寿命が短くなると話す。または、記憶を残して魔物になる「魔界転生」の方法があると教える。本田は魔界転生を選ぶ。
正和の家に蛙の魔物になった本田が来る。
正和の車の中から本田が家の様子をうかがうと、本田の妻の里子(市川実日子)が、大家から家賃を催促されていた。里子が郵便受けの封筒を見ると、本田に生前優しくしてもらった者からの現金が入っていた。
貧乏神の風呂敷の中身を見たいと亜紀子が言い、その中の古い茶碗に興味を持つ。貧乏神は、亜紀子の100円の茶碗と交換する。新たな憑りつく先が見つかった貧乏神は、一色家を去る。正和は喜ぶ。
再び正和の車の中から本田が見ていると、里子がヒロシと家に帰って来た。正和と本田が「静」で酒を飲んでいると、怒った本田が変身する。
自宅へ電話が入り、亜紀子は急いで「静」に向かう。途中の階段で、赤い手が亜紀子の足を掴んで転倒させる。亜紀子は体に違和感を持つが、急いで「静」へ行き、正和に急な仕事の依頼があったと伝える。亜紀子が階段で何かを探している様子を、魔物が物陰から見ていた。
蛙の姿の本田は、鎌倉ゼズニーランドで里子と娘が、ヒロシと遊んでいる姿を見ていた。本田は、亜紀子が男と娘といるのを見つける。本田は風船を全部娘にあげる。
正和の家に来た本田は、ゼズニーランドで亜紀子を見たと話す。
里子と娘を家に送ったヒロシに、怒りで変身した本田が、里子に近づくと食い殺すと脅す。ヒロシは絶対に里子と結婚するつもりだと答えると、本田は去る。
「静」で飲みながら、正和は本田に「あいつを試しただろう」と尋ねる。女将が正和に何かが憑りついていると言って、退魔の札をあげる。
自宅へ帰った正和は、退魔の札を玄関に貼る。帰宅した亜紀子はドアを開けられず、中に入ろうとすると跳ね飛ばされる。亜紀子は、階段で転んだ時に魂が抜け出て、体を探したが見つからないと言う。死神が現れ、幽霊になった亜紀子を黄泉の国へ連れて行こうとする。正和は亜紀子の体を探しに行こうとするが、その場に倒れてしまう。死神は、霊体となった亜紀子が現世で存在する為に、正和の生命エネルギーを徴収したと話す。体調不良の正和は早々に床に就く。亜紀子は寝ている正和の布団の傍らに横になると、
正和の顔を見つめ涙を流しながら微笑みかける。
夜中に正和が目覚めると、亜紀子がいなくなり、テーブルの上の手紙に「私のせいで先生の寿命が短くなるのが耐えられないので、黄泉の国に行く」と書かれていた。正和は黄泉の国への列車が出発する駅へ走る。正和は亜紀子と死神に追いつくが、亜紀子の決意は変わらなかった。
亜紀子が転んだ階段で正和が亜紀子の体を探していると死神が現れ、亜紀子の寿命はもっと長かったが、体が無くなったので、黄泉の国に行かざるを得なかったと話す。正和は、本田がゼズニーランドで亜紀子を見かけたという話を思い出す。
亜紀子の体が別の魂に乗り移られていると気付いた正和は、狐が祖先の稲荷刑事と川原刑事(大倉孝二)と共に、亜紀子の臭いで亜紀子の体を探す。ある家で、霊が亜紀子の体に乗り移って、妻として生活しているのを見つける。霊は、魂がさまよっているときに「こっちだよ」と言う声が聞こえて行くと、亜紀子の体があったので乗り移ったと話す。
正和は亜紀子の魂を取り戻すために、黄泉の国に行くとキンに話す。黄泉の国への行き方は、甲滝五四朗の原稿に書かれていた。しかし、未完成の原稿には現世へ戻る方法は書かれていない。正和は黄泉の国で甲滝を探し、現世へ戻る方法を聞き出すとキンに話す。キンは正和に、黄泉の国の甲滝五四朗の住所を書いたメモを渡す。魔界松茸を食べた正和の体から魂が抜けだし、キンが正和の体を守る。
霊体の正和が黄泉の国行きの列車に乗ると、死神が正和を止めるが、事情を聞いて協力する。
正和と死神は黄泉の国の駅に到着する。
別の死神から連絡が入り、死神局でも亜紀子の死を不審に思って調べたところ、天頭鬼の仕業であると分かる。
正和は死神に甲滝の家に案内してもらう。
家から母と甲滝が出てきたので、正和は母と甲滝の不倫を確信する。しかし、父は民俗学者が嫌で、小説家として変装した姿が甲滝だった。
父は亡くなった母を探しに黄泉の国に来たが、帰り方は知らないと言う。父は正和に、天頭鬼と想像力で戦う方法を教える。
天頭鬼の屋敷に忍び込んだ正和は、亜紀子と再会する。
天頭鬼と魔物達が来たので、正和は陰に隠れる。天頭鬼は執拗に亜紀子に結婚を迫るが、亜紀子は拒絶する。
天頭鬼は、何代も前の前世から亜紀子を想っているが受け入れられず、いつも正和と結ばれると話す。正和と亜紀子は、初対面で「自分はこの人と結婚する」と感じたことを納得する。
正和と亜紀子が逃げようとすると、正和が隠れていると気づいていた天頭鬼が戻って来る。正和は創造力で竹刀を出現させて、魔物達をなぎ倒す。天頭鬼の傷は前世で正和にやられたからで、牙は正和のキーホルダーになっていた。
正和は亜紀子を連れて、高い窓から飛び降りる。正和は想像力で作った板の橋に乗り、追ってくる天頭鬼と戦いながら亜紀子と駅まで走る。現世行きの電車がないと知った正和は、創造力で列車を作って二人で乗る。途中で天頭鬼に列車を壊され、二人は岩の上に追い詰められる。
天頭鬼は正和を捕え、亜紀子に、正和を殺すか、自分と結ばれるか選択させる。正和の命を救うため、亜紀子が天頭鬼と結ばれる事を誓おうとした時、貧乏神の茶碗が飛んで来て天頭鬼に一撃を加え、正和は天頭鬼の手から逃れる。茶碗は回転しながら大きくなり、二人を乗せて現世へ戻る。
現世に着くと、茶碗は元の姿に戻って2つに割れる。二人をキンと本田が迎える。亜紀子は割れた茶碗をくっつけて食事に使う。亜紀子はエボダイを上手に焼き、二人は仲睦まじく暮らす。
(エンドロール。妖怪、魔物たち登場)
(写真は「Yahoo!映画」「映画com」「公式Twitter」より)
「みをつくし料理帖」も、ドラマ等で放送されていたことはよく知っていたのですが、実は、一度も見たことなかったんです… 北川景子さんが主演だったり、黒木華さんが主演だったりしているんですよね? もしかしたら沢口靖子さん主演のNHK朝ドラの「澪つくし」も関係あったのかなと思って調べてみたら、こちらがちょっとお話が違うみたいでしたね…
ということで、今週一番注目していたのは、映画「鬼滅の刃」ではなく、本来はこちらの方だったんです… 映画「みをつくし料理帖」でございます! 松本穂香さんと奈緒さんがW主演、二人の友情が大きなテーマの映画です! 監督が角川春樹さんというのも、なんだか面白いですね~
とにかく、松本穂香さんが、その「下がり眉」をいかんなく発揮して、超可愛かったデスね~ 個人的には、この女優さんは、意外に気の強いというか、もっと男っぽい性格の女優さんなんじゃないかと思っているのですが、今回は非常に可愛らしい、女の子の役でしたね~ ドラマ版を見てないので、北川景子さんや黒木華さんとも比べることなく、純粋にこの役を演じている松本穂香さんに惚れちゃいました… 健気な役も、似合ってました… 彼女の「泣きのシーン」では、完全に100%こちらも一緒に泣かされちゃいました…
そしてもう一人、実はこちらの方が素晴らしかったと言ってもいいかもしれない、奈緒さんがまた、すごく良かったんですよね~ 奈緒さんといえば、快演というか、恐ろしい演技(?)が印象に残っている女優さんなんですが、今回の役はビックリするほど素敵でした… この手の映画、幼なじみの再会では、こちらの方がどうしても、ひねくれてしまっているというか、わたしは別の世界に居るのよ!的な、悪い女に変わってしまいそうなイメージがあるのですが、彼女があまりにも「いい子」だったのが、ものすごい感動だったな~ 二人の再会が感動的だったのは、この映画の一番いいところだったんじゃないかと、個人的には思っています…(あ、完全にネタバレしたyってますね? すみません…)
二人のがんばりを脇で支えてくれているベテラン俳優&ベテラン女優さんの存在が、また素敵なんですよね~ 若村麻由美さん、浅野温子さん、薬師丸ひろ子さん、良かったですね~ 窪塚さん、小関さんの男性陣も、澪の支えになってましたよね~ あ、藤井隆さんも、かなり目立ってましたね… 笑わせていただきました…
ぴあ映画生活の作品解説より
ベストセラーとなり、TVドラマ化されたことでも知られる高田郁の時代小説を映画化。『犬神家の一族』以来プロデューサーとして活躍し、『笑う警官』などの監督作もある角川春樹がメガホンを取り、荒波に揉まれる女性たちの友情の物語を紡ぎ出す。ドラマ『この世界の片隅に』の松本穂香と『半分、青い。』の奈緒という注目の女優が共演する。
元乃木坂46の衛藤美彩さん(みさ先輩)も、かなり破格な扱い(?)で出演してましたね~ 出番はたった1回なんですが、結構、時間をかけてやりとりしてました…(一瞬、どういう存在だったの?とも、思いましたが、大事な役だったということにしておきます)、
とろとろ茶碗蒸し他、エンドロールで次々と紹介されるお料理の数々、みんな美味しそうでしたよね~ 和食っていいよな~と思って帰ってきました…(帰り道はラーメンでしたけど) 「食は人の天なり」とか、言葉が難しくて正直あまり意味は分かっていないんだけど、人が生きていくためには食ってホントに大事だよなと思わされる映画でした… 泣きすぎてお腹が減りました…