今日の窮鼠はチーズの夢スレはここですか
今日はこちらを観てきました。
この作品も6月公開予定だったのが延期になったもの。
楽しみにしていました。
原作は読んでいません。
感想は前半はネタバレ無し、後半ありです。
●あらすじ
優柔不断な性格から不倫ばかりしてきた大伴恭一(大倉忠義)の前に、ある日、妻から派遣された浮気調査員が現れる。その調査員は、卒業以来会っていなかった大学の後輩・今ヶ瀬渉(成田凌)だった。彼は、体と引き換えに不倫を隠すという取り引きを恭一に提案する。恭一は拒否するが、今ヶ瀬の真っすぐな気持ちに触れるうちに、二人の時間に少しずつ心地よさを感じるようになる。
●結果(★5=満点)
★★★★△(4.2)
(ドキドキが止まらない)
●感想
はぁ~、まいった!
予想以上の連続に驚きました!!
まず、映像。
あのシーンが・・・激しいです。
室温、体温、肌、汗、呼吸。
じっとり、ねっとりした感触がスクリーンをとおしてこちらに伝わってきて・・・
音もしっかり入っていて・・・
めちゃくちゃリアル!
しかもそれが一度や二度じゃない。
けっこう映画はいろいろ観てきた方だと思ってて、昔は激しい描写の映画はたくさんあったけど近年はすっかり減っている印象。
だからこういうシーンに対しての免疫力が下がっていたこともあって、しかもそれがBL系なので、刺激が・・・
観てて「ヒャーッ♪」ってなっちゃいました。
(ちなみにこのジャンルはウェルカムです♪)
さすが行定勲監督、エロく美しく品よく映すのは男女だけじゃなかったです。
ストーリーもとても繊細。
大伴(大倉くん)と今ケ瀬(成田くん)、お互いの感情が揺れ動き、悩み、嫉妬し、心も体もくっついたり離れたり。
どうなっちゃうんだろう・・・って手を握り締めて観ていました。
これ・・・ホントによく事務所が出演OKしたなぁと思います。
たっちょんや成田くんのガチ推しの方はどんな風に感じたのか?すっごく気になる!
だってもしこれが自分の推しだったら!
私たぶんスクリーン直視できないと思う(^▽ ^;)
そのぐらい、予想以上の内容でした。
今までミニシアター系ではBL系のものはあったけど、全国系でここまでの描写のものがメジャーな俳優さん(アイドル)で作られたとは・・・
時代は動いてると思います。
興味ある!という方は、ちょびっとだけ覚悟して、2人の恋愛模様を存分に楽しんでほしいです♪
ではネタバレ感想。
この映画・・・
セリフだけじゃなくて映像だけで2人の距離感や心の中を描いているシーンが多いところがよかったです。
浮気の口止めとして「どうすれば言わないでもらえる?」と大伴が聞いた次のシーンが、今ケ瀬が大伴にキスするシーンが出てきて。
それで「あ、これが口止めの代償か」とわからせる。
そこが始まりで
今ケ瀬が大伴のパンツの匂いかいでそれをはいちゃったり、耳かきしたり、映画を観ながらポテチあ~んしたりで距離が縮まっていき、
ベランダに干した2枚のパンツが風にそよいで2人が暮らし始めたことがわかったり。
(ベランダでじゃれあってるのを近くのビルの屋上からオバちゃんが観てるのは笑った)
後半では、2人が一度別れてしまうんだけど、
今ケ瀬を探して行ったゲイバーで涙があふれる所とか、
大伴の婚約者が家に遊びに来た時には、2人で選んだらしいカーテンが届いていたのにそのまま放置されていたり、
大伴がかくしておいた灰皿(彼女はそれが彼の元恋人のものと知っている)を彼女が見つけることで「また2人が会ってる?」と匂わせて(相手は女性と思ってる)。
それが原因で彼女が帰ったあと、大伴が嬉しそうに今ケ瀬の所に行くことで「やっぱりまた付き合ってたか!」と思わせたり。
映像でわかる演出。
好きです。
こういう描き方から、大伴が抗いながらも少しずつ確実に今ケ瀬にハマっていくのがビシビシ伝わりました。
最初はキスだけ。そして次は・・・その次は・・・。
イヤよイヤよも好きのうち。
最後はどっぷりでしたね。
最初と最後ではアノ時に立場が入れ替わってましたもんね(//▽//)
(しかしダメンズだったな大伴・・・ww)
今ケ瀬の方は、大伴のことが好きで好きで仕方なくて、でも思いはかなっても一緒にいると辛くて。
結局は離れるけど、やっぱり好き。
本当に一途でいじらしかったです。
彼にもらったライターをずっと使い続けているエピソードは、彼の思いの深さがめちゃくちゃ伝わってキュンとしました。
(元カノのさとうほなみちゃん、いい役だった!)
でも「こう言えばこうなるかも」とちょっと計算してる感じは小悪魔ちゃんで魅力的。
(セリフの言いまわしは「スマホを落としただけなのに」の浦野に少し似てた気が・・・)
今ケ瀬がストレートに思いをぶつけてくる感じだから、流されやすい大伴も最初はただひっぱられていっただけかもだけど、彼のその思いの強さに大伴もどんどん好きになっていったんだろうなぁ。
本当に2人、ハマり役でした。
体当たりな演技に、拍手をおくりたいです。
最後は、一人になった大伴が部屋を掃除し、灰皿を洗い、今ケ瀬がいつも座っていたスツールに座るシーンで、終わり。
彼を待ってるんですね。
余韻の残る終わり方。
これも好きでした。
ところでタイトルの意味を考えたんですけど。
難しいですね。
元の『窮鼠猫を噛む』の意味をおさらいすると
・窮鼠(キュウソ)=追い詰められたネズミ。
・窮鼠猫を嚙む=絶体絶命の窮地に追い詰められれば弱いものでも強いものに逆襲することがある事のたとえ。
鼠が大伴で、チーズは何かある度に思い出して会いたくなる今ケ瀬・・・ということなのなぁ。
自信ないです。
原作を読めばわかるのかな??
最後にフライヤーを2つ。
「ぐらんぶる」でも載せたけど、日付が貴重。
公開されて本当によかったです。